「ひゃくえむ。」~圧倒的な熱~

 こんにちは!前副将の板橋からパスを受けました、前副将の岡野です。「前」ということは、この日記は引退試合である秋季リーグ戦の後に書いていることになります。秋季リーグ戦の結果に関しましては、板橋から改めてご報告させていただきますので詳しくは述べませんが、僕自身の結果は二日目に自己ベストである「82」ストローク(ハーフベスト「39」)を記録することが出来ましたので悔いを残すことなく引退することが出来ます。引退に際して、思い出話を少し。

 僕は3年の秋に初めて試合に出場しましたが、緊張のあまりシャンクが止まらなくなり、1ラウンドで「127」ストロークを記録しました。この時、「ゴルフはメンタルスポーツである」という言葉はまさに言い得て妙だなと実感しました。

 なので、初出場する後輩たちには、「まずはこのビッグスコアを打たなければいいよ」とアドバイスしています(笑)

 仮に、それ以上のスコアをたたいても、僕にはその時の大変な気持ちがよくわかるので「よく頑張った!」と声を掛けたいと思います。

 これから試合に出ることになるであろう後輩たちよ、岡野を越えていけ!さて、今回のテーマですが、これまで映画やラジオなど自分の趣味に関すること(僕が紹介した映画は、部員にも好評だったので是非!)を紹介してきたので、最後は語り部としてゴルフのことについて書こう…と思いましたが、ゴルフのことを語り始めると、書籍を数冊書かないとうまく伝えることが出来ないので、やはり僕は娯楽をテーマに書きたいと思います。映画やラジオについて語ってきた僕が、最後に紹介するのは漫画です。その漫画は、部員日記のタイトルにもさせていただきましたが、「ひゃくえむ。」です。

 ストーリーは、至ってシンプル。それは、「100mを誰よりも早く走ることに人生を懸ける男たちの物語」です。私がこの漫画をおすすめするポイントは3点あります。1点目は、主人公トガシのキャラクター設定です。多くのスポーツ漫画は、「初心者である主人公が実力をつけて最強のライバルを倒す」という右肩上がりのものが多いですが、この漫画は「最強の主人公が早くも才能の限界を感じ、葛藤しながらもスポーツと向き合う」という右肩下がりの設定であることです。この斬新な設定に引き込まれること間違いなしです。2点目は、「熱」です。キャラクターやセリフ、描写含めて構成全てに凄まじい熱がこもっています。特に、100mという時間にして10数秒の戦いの中で巻き起こる選手同士の駆け引きや勝利への執念には、胸が熱くなります。3点目は、思わずグッとくる名言の数々です。今回は僕が好きな名言を紹介したいと思います。それは、第四巻に収録されている日本陸上競技の頂点に立つ男、財津選手が講演会の冒頭で発したセリフです。

 “世の中舐めろ”、“浅く考えろ”、“保身に走るな”、“勝っても攻めろ”

 特に、他人の目を気にしてしまう僕には、2つ目と3つ目のセリフは非常にしみるものがありました。ちなみに、僕はこの言葉をメモ用紙に書いて、リーグ戦のプレイ中に緊張で心が押しつぶされそうになった時に、この言葉を読んで自らを奮い立たせていました(笑)。

 このほかにも多くの名言があるので、皆さんに響くものが一つはあるのではないかと思います。この漫画は、5巻で完結するので、ぜひ読んでみてください。手が止まらなくなるので、体感にして一瞬で読み終わると思います!ここまで、私の拙い文章にお付き合いいただきありがとうございます。

 結びに、僕は大学4年間をゴルフに捧げました。スコアに伸び悩んだり、思うようにスイングできなかったり、同期や先輩になかなか追いつけず、もどかしい日々を送りました。結果が伴うようになったのは、4年生になってからで、何度も回り道をしました。それでも僕が諦めなかったのは、ゴルフという競技の楽しさとそれを教えてくれた同期や先輩たちのおかげです。

 「大学生にもなって部活に打ち込むなんて時間の無駄」と思う人もいるかもしれませんが、大学4年間をゴルフに打ち込んだという経験は、間違いなく僕自身の財産であり、一生の思い出です。特に、4年生の春に経験したDブロックの昇格には感極まるものがありました。共に戦った仲間たちには感謝しかありません。

 現後輩や未来の後輩たちに引退する身として一つ伝えたいことがあるとするならば、「何でもいいから大学4年間で何か一つのことに“熱”を持って全力で取り組んで欲しい!」ということです。その経験は、絶対に自らの糧になり今後の人生を豊かにしていくのではないかと思います。(上から目線ですみません(笑))以上で、最後の部員日記を終えたいと思います。読んでいただいてありがとうございます。

 次は、引退試合で僕と同じくベストスコアを出した女子部主将の理咲子ちゃんに日記を回したいと思います。よろしくお願いします!

                      最高の同期

                     「