国立の今

 こんにちは。波塚同志の遺志を受け継ぎました、法学部四年の藤原です。

 既に部員のほとんどが一回は日記を書いているうえに、新型コロナウィルスの影響でほとんどの時間を家で過ごしていることもあり、書くネタに困ってしまいました。

 私のステイホーム日記に需要などあるはずがないので、今回は最近の国立キャンパスの様子をお伝えしようと思います。

 キャンパス内は現在、関係者以外の入構が制限されています。学生が立ち入るには守衛さんに学生証を提示する必要があります。そのためキャンパス内には人がほとんど存在せず、名物の国立キッズも見ることができません。新入生諸君のために伝えておくと、国立キッズとは国立キャンパス内で遊んでいる小学生以下の子供たちのことで、平日の昼間には国の登録有形文化財である兼松講堂(式典等を行う建物)の周りを占拠している大学名物です。子供たちが大学で遊んでいる様子はまるでどこかの文系学生のようです。

 静かなキャンパス内を歩いていると時折学生とすれ違うことがあります。彼らはなぜ授業も課外活動もやっていないキャンパスにいるのでしょうか。ついでに私もなぜ構内を歩いているのか。少なくとも私に関しては図書館がその答えです。7月の上旬まで大学図書館は事実上閉館しており、ネットで予約した本を受け取る以外の目的では入館することができませんでした。しかし現在では、入館予約することで図書館に入ることができるようになりました。滞在時間は一日に時間が限度で、同時に入館できるのは10人までのようです。厳しい制約があるものの、卒論を書く我々にとっては図書館で本を探すことができるのは本当にうれしい限りです。思わずたくさんの専門書を借りてしまいました。読み切れるかは別として。

 このように国立キャンパス内はコロナの影響を依然受けたままですが、大学通りには以前の日常が戻ってきたように感じます。

 まず、人通りが戻りました。大学通りは西側も東側も人がたくさん歩いています。みんな暇なんですかね。さらに、国立キッズが通りに戻ってきました。国立キッズは二種類存在し、今出てきているのは近所の私立小学校の生徒たちのことを指します。彼らは神聖なる国立キャンパスに立ち入る愚は冒しません。しかし、大学通りを道いっぱいに広がって我が物顔で行進する姿は、その白い制服姿と相まって「国立の白い悪魔」と呼ばれています。ちなみに、大学通りの赤信号を無視して高速で突き進む自転車が「赤い彗星」です。

 さて、新入生向けに国立キッズの恐ろしさを説明しましょう。彼らの下校時間と重なると大学通りは小学生で埋め尽くされます。急いで部活に行きたいときなどに彼らは立ちはだかるのです。控え目に言って、邪魔以外の何物でもありません。最悪なことに彼らの進撃は通りだけでは収まりません。国立駅のホームは叫びながら走り回る小学生の戦場と化します。車両を選ばないと電車内で国立キッズに包囲されます。奴らの集団下校は国連憲章で禁止すべきですね。

 話を新型コロナ関連に戻すと、例の図書館の帰りに国立キッズの大規模集団下校に遭遇しました。西側の三井住友銀行前あたりで百人規模の白い制服の小学生が歩いていました。そもそも集団下校するなら引率の教員を付けるなどして付近を歩く民間人に危害が及ばないようにするべきです。しかも密を避ける風潮にあって、あのように生徒が密集するような下校方式をとるべきではありません。ましてや彼らの多くが電車に乗るのであればなおさらです。あの子たちがそのまま大人になると考えたら不憫でたまりません。

 以上が最近の国立駅~国立キャンパス内の様子です。この国難にくじける事無く、少しでも早く感染が収束するように国民一同で頑張りましょう。

次の日記は就活を間近に控えた岡野君にお願いしようと思います。

写真は本題とは関係ありませんが、去年飲みに行った横浜の写真です